鈴鹿川で絶滅危惧種「ウツセミカジカ」の稚魚発見!
 
朝日新聞 (8月12日)で紹介されました。  新聞記事はこちら・・・

鈴鹿川で見つかった「ウツセミカジカ」の稚魚
              会員中西尚文さんより提供

中西尚文さんからのコメント

 カジカ類は近年、遺伝学的解析で分類が見直されました(例:10数年前にウツセミカジカというと琵琶湖固有種でした。)。ウツセミカジカとカジカとの識別点は、目や第一背ビレ周辺の模様や胸ビレの軟条数です。でも成魚と稚魚による鮮明さの違いや、肉眼では確認が難しいのもあるので、実は分類が難しいです。図鑑などに照らし合わせても良くわからない場合は、専門家に意見を求めるのが懸命です(*海からも遠く離れ、完全に陸封されているものは、普通のカジカで間違いないです)。今回は1)遡上が難しい堰堤より上流で採集されたこと、2)近年、最も丁寧に鈴鹿川を観察している鈴鹿高校自然科学部も未確認、という2点に引っ掛かり丁寧な同定をしてみました。

 この採集場所は、「第9回夏の鈴鹿川体験」の場所です。(http://genki365.net/gnks02/pub/sheet.php?id=4120)交通の便がよく、イベント以外でもたくさんの方が採集に訪れる場所ですが、まだまだ未確認の魚が生息している可能性があるということが分かりました。

 なお、今回の記事掲載の後、近隣に住む方から「孫が採集した魚と模様が似ているけど・・・」という相談がありました。現物を確認したところ、カマツカでした。白と黒の模様で間違えられたようです。