かつて三重には美しく、豊かな山、川、海があり、それらが人々に様々な恩恵をもたらしてきました。とりわけ「川」は流域に暮らす人々にとって、身近な自然であり、命の根源そのものでした。時には氾濫することもあって、人々は畏敬の念をもって「川」に向き合っていたことが流域各地に残る「水神信仰」や「禊ぎの儀式」からわかります。
いま、「川」は「物質の循環」を司るだけではなく、「生命の循環」という大切な役割を果たしてきました。さらに「川」は、子どもたちを健康に、健全に育むための「自然の学校」であったことも忘れてはなりません。
私たちはこの50年あまり、水を「資源」と考えて、川から取れるだけ水を取り、川に排水を流してきました。その結果、人々から川が遠ざかり、それにつれて、ますます川はその姿を変えていきました
私たちは、「断ち切られた循環」「人と川とのつながり」「生き物の多様性」などを、立場を超えた交流、連携、協働により回復し、真の「共生社会」を実現したいと願ってあつまりました。 |
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